「こんにゃく」は「低カロリーで太らない食材」としてよく知られていますが、ダイエット食品としての本当の実力は意外な程知られていません。近所のスーパーで手軽に購入できる「こんにゃく」ですが、お腹周りの気になる中年男性にとっては正に救世主となる「スーパーフード」「神食材」なのです。
1.コンニャクが神食材である3つの理由
➀超低糖質・超低カロリー・グルテンフリー・腹持ち抜群
「こんにゃく」や「しらたき」の糖質量は「ご飯」の約370分の1、「食パン」の約440分の1です。というよりも、ほぼゼロです。様々な料理に取り入れることで糖質量を劇的に少なくします。
腹持ち抜群でアレルギーの原因となるグルテンもゼロです。
パスタの本場イタリアでは肥満とアレルギーに悩むイタリア人に「こんにゃくパスタ(ゼン[禅]パスタ)」が大人気です。
メタボリックシンドロームの救世主と言っても過言ではありません。
②昔からいい伝えられてきたデトックス・便秘解消・整腸作用
「こんにゃく」は医薬用として奈良時代に伝来しました。「お腹の砂下ろし」という言葉を聞いたことはないでしょうか?「こんにゃく」は大掃除の後や冬至、節分などに、毒をさらい体内を清めることを目的に食べられていました。
江戸中期、大坂の医師・寺島良安が30年以上の歳月をかけて書いた、挿絵入りの百科事典「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」に「俗に云う、こんにゃくは腹中の土砂を下ろし、男子最も益ありと、そのよるを知らずといえども、さい病(呼吸器系の病気)を治するに功あり」と書かれています。
こんにゃくは水分97%の不溶性食物繊維(グルコマンナン)の固形物です。消化されずにそのまま大腸に達し大腸をやんわり刺激して排便反射を高めて、お腹をスッキリさせます。
食物繊維は腸内細菌のエサとなって短鎖脂肪酸に分解、腸内のPHを高めて有用菌が優勢になり腐敗菌による有害物質の生成を抑制、排便を促す腸のぜん動運動も活発にします。食物繊維はサツマイモ並みです。日本人は食物繊維の摂取が不足(30代男性で1日7.3g、女性で5.7gの不足)しています。
糖質やカロリーを増やさずに食物繊維を補給するには「こんにゃく」が最適です。
サツマイモの100g当りの糖質量は29.7g、カロリーは134kcalです。糖質は「こんにゃく」の297倍、カロリーは27倍にもなります。
〈2011年11月10日放送のNHK「ためしてガッテン」より〉
便秘に悩む6人の男女に集まってもらい、一日一枚の板こんにゃくを食べてもらうという実験を行いました。すると、10日後。集まった方たちはみんないい笑顔!聞いてみるとやはり「朝出るようになった」「規則正しく出るようになった」「便のかさが増した」など、明らかに便通が良くなったという報告が5人からありました。
さらにおどろいたことに、体重が下がっている人、コレステロール値が下がっている人、血糖値が下がっている人など、便通改善以外にもさまざまな効果があらわれていたんです。
便秘が改善された理由は「こんにゃく」がいつまでも消化されないことにありました。不溶性食物繊維を含んでいるコンニャクが消化されないまま大腸にとどまると、便のかさを増すことになります。すると早めに排便のサインが送られるため、早くたくさんの便を出すことにつながります。これこそがコンニャクの便秘改善のパワーなのです。
更に、体重やコレステロール値、血糖値が下がった人たちを見てみると、今回実験に参加してくれた人のなかでも身長に対して体重が多めの人に特に減少効果が出ていました。どうしてでしょう?
実は、こうした人たちの普段の食事内容を調べてみたところ、日常的に一般の人よりも量やカロリーの多い食事をとっていることがわかりました。
そうしたなかに低カロリーで満腹感の強いこんにゃくを食事に取り入れたことで、結果的に食事バランスを改善することができ、様々なうれしい効果につながったと考えられます。
③吸収されやすいカルシウムがタップリ
カルシウムは高齢者の骨粗しょう症の予防や子供の成長に不可欠な栄養素です。
日本人はカルシウムの摂取が不足(30代男性で1日186mg、女性で143mgの不足)しています。
「こんにゃく」に含まれるカルシウムは植物性なので牛乳や小魚に比べて体内への吸収率が高く糖質やカロリーを増やさずにカルシウムを補給するにはコンニャクが最適です。カルシウムはストレスの軽減にも効果があります。
牛乳の100g当りの糖質量は4.8g、カロリーは67kcalです。糖質は「こんにゃく」の48倍、カロリーは15倍になります。
2.美味しい「こんにゃくレシピ」
こんな神食材の「こんにゃく」をどのように摂取するかということが重要です。まさか味気ない薬のように摂取しても続きませんよね?ここも「こんにゃく」が神食材たる所なのですが、味や香りに主張が無い分、様々な料理にアレンジできます。
ダイエットのための基本的な食べ方は、莫大な糖質量のある主食(ごはん・麺)を「こんにゃく」に置き換えるというものになります。
その他の重要な栄養素(たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルなど)もしっかり摂りましょう。
①こんにゃくステーキ
〈材料〉4人分
板こんにゃく 1枚
しょうゆ 大さじ4
塩 少々
こしょう 少々
ごま 適量
油 適量
〈作り方〉
①「こんにゃく」を5mm程度の厚さに切ります。
②斜めに隠し包丁を入れます。
③「こんにゃく」に塩こしょうをして油をひいたフライパンで「こんにゃく」がパチパチいうまで焼きます。
④しょうゆを絡めて、仕上げにごまをかけたらできあがりです。
②こんにゃくとエノキの豚肉巻き
〈材料〉4人前
板こんにゃく 1枚
豚肉(うすぎり) 200g
えのき 1袋
しょうゆ 大さじ4
料理酒 大さじ2
塩 少々
こしょう 少々
油 適量
〈作り方〉
①「こんにゃく」を1cm程度の厚さに切ります。
②えのきは石づきを切り落としてほぐします。
③豚肉を広げて「こんにゃく」「えのき」を乗せて巻きます。
④巻き終わったら塩こしょうをして油をひいたフライパンで焼きます。
⑤菜箸で転がしながら全体に軽く焼き色を付けます。
⑥料理酒を入れ蓋をして中火で蒸し焼きにします。
⑦水分が飛んだら、しょうゆを絡めてできあがりです。
③こんにゃくのゴッタ煮
〈材料〉4人前
板こんにゃく 1枚
鶏もも肉 200g
厚揚げ 1枚
大根 1/2本
しいたけ 10個
おでんの素 1袋
水 1ℓ
〈作り方〉
①材料を一口大に切ります。こんにゃくは手でちぎってください。
②鍋に材料・おでんの素・水を入れて煮て下さい。
③しっかり火が通ったらできあがりです。
④こんにゃくのアヒージョ
〈材料〉2~3人分
板こんにゃく 1枚
マッシュルーム 1袋
にんにく 2片
鷹の爪 2本
コンソメスープの素 小さじ2
オリーブオイル 200cc
水 200cc
塩 少々
こしょう 少々
〈作り方〉
①こんにゃくは手でちぎって一口大にします。マッシュルームは汚れを拭き取って軸を切り落として半分に切ります。
②鷹の爪を半分に切って種を取り出しておきます。にんにくは潰して半分に切ります。
③鍋に水・コンソメスープの素を入れて煮立ったらこんにゃくを加えて水分が完全に無くなるまで煮ます。
④フライパンにオリーブオイル・にんにく・鷹の爪を入れて火にかけます。
⑤にんにくがキツネ色になったら、こんにゃく・マッシュルームを加えて塩こしょうをして煮込みます。
⑥マッシュルームに火が通り、軽く焼き色がついたら器に盛り付けます。
⑤スタミナこんにゃく蕎麦
〈材料〉1人分
しらたき 1袋
納豆 1パック
卵 1個
チンゲン菜 2枚
めんつゆ 大さじ2~3
水 適量
〈作り方〉
①しらたき・めんつゆ・水を入れて沸騰するまで煮ます。
②沸騰したらチンゲン菜を入れて箸が通ったらできあがりです。
③納豆と卵を入れて少しフタをしたら完成です。
⑥スタミナ冷しこんにゃく蕎麦
〈材料〉1人分
しらたき 1袋
納豆 1パック
卵 1個
きざみねぎ 適量
めんつゆ 大さじ2~3
水 適量
〈作り方〉
①水につけた「しらたき」をレンジで温めたあと水洗いをして水をよく切ります。
②深めの皿に「しらたき」を入れて納豆と卵をトッピングします。
③水で割っためんつゆを「しらたき」にまわしかけます。
④きざきねぎをトッピングしたらできあがりです。
⑦汁なしこんにゃく担々麺
〈材料〉1人前
しらたき 1袋
鶏がらスープの素 小さじ1/2
鶏ひき肉 80g
ねぎ 40g
みそ 小さじ2
にんにく(チューブ) 小さじ1/4
しょうゆ 小さじ 1/4
酒 大さじ1
鶏がらスープの素 小さじ1/2
こしょう 少々
ラー油 小さじ1/4
ニラ 30g
白髪ねぎ
〈作り方〉
①水につけた「しらたき」をレンジで温めたあと水洗いをして水をよく切ります。
②粉末の鶏ガラスープの素を「しらたき」に絡めます。
③「しらたき」をお皿にのせて刻んだニラをちらします。
④鶏ひき肉・ねぎ・みそ・にんにく・しょうゆ・酒・鶏ガラスープの素・こしょうを混ぜて、フライパンで火を通します。
⑤肉みそを「しらたき」の上にのせてラー油を回しかけます。
⑥白髪ねぎをトッピングしたらできあがりです。
⑧こんにゃく冷し中華
〈材料〉1人前
しらたき 1袋
ハム 2枚
きゅうり 1/3本
錦糸卵 適量
トマト 1/4個
めんつゆ 50cc
酢 100cc
ごま油 少々
水 150cc
〈作り方〉
①水につけた「しらたき」をレンジで温めたあと水洗いをして水をよく切ります。
②皿に「しらたき」を入れてハム・きゅうり・錦糸町・トマトをトッピングします。
③めんつゆ・酢・ごま油・水をよく混ぜてスープを作ります。
④スープを回しかけてできあがりです。
⑨こんにゃく中華焼きそば
〈材料〉1人前
しらたき 1袋
豚ばら肉 50g
もやし 1/2袋
キャベツ 100g
ピーマン 1個
ウエイパー 小さじ1
オイスターソース 小さじ1
ごま油 小さじ1
塩胡椒 適量
〈作り方〉
①しらたきを水洗いしてザルにあけたらフライパンでから炒りにして一旦取り出します。
②同じフライパンにごま油をひいて豚ばら肉を炒めて、続いて、もやし・キャベツ・ピーマンを炒めます。
③具材が炒まったら、しらたきをフライパンに入れます。
④ウエイパー・オイスターソースをフライパンに入れて、よく混ぜます。
⑤塩胡椒で味を整えてできあがりです。
⑩こんにゃく信玄
〈材料〉4人前
白こんにゃく 1枚
きなこ 適量
黒蜜 適量
〈作り方〉
①一口大に手にちぎった「白こんにゃく」を水につけてレンジで温めたあと水洗いをして水をよく切ります。
②お皿に「こんにゃく」を盛って、きなこと黒蜜をかければできあがりです。
3.おまけ情報
「こんにゃく芋」は、あらゆる植物の中でダントツ量のセラミドを含んでいます。
セラミドには肌を保湿しバリア機能を向上させメラニン色素を抑える効果があり美溶液には欠かせない成分のひとつです。
その量は100g当り80mgで2位の小麦麦芽20mgを大きく引き離しています。この「こんにゃく芋」をそのまま原料にして製造されるのが「生芋こんにゃく」です。
「生芋こんにゃく」であれば製品100g当り0.5~1mg程度のセラミドが含まれています。
セラミドの1日必要量は成人で0.6mg程度と言われていますので、「生芋こんにゃく」であれば60g~120g程度を毎日食べれば良いことになります。更に「こんにゃく」に含まれるセラミドはコラーゲンを増やすことも確認されておりアトピー性皮膚炎や花粉症のアレルゲンをブロックする働きもあります。
残念ながら普通の「こんにゃく」(蒟蒻粉から製造したもので流通しているコンニャクの90%以上を占める)にはセラミドは、ほとんど含まれておりません。
以前、テレビ番組で「こんにゃく」の本場である群馬県渋川市の女性の肌の潤いを測定していましたが軒並み大きく平均値を上回る数値が出ていました。
ダイエットに対する奥さんの理解や協力をいただくネタになるかもしれません。
4.まとめ
我々、中年男性の救世主「こんにゃく」の真実をご理解いただけましたでしょうか?美味しく食べて、痩せて健康になる神食材です。
ご紹介したレシピは本当に美味しいメニューを厳選していますので、是非、試してみて下さい。
最後に「こんにゃく」と一緒に続けていただきたい、おすすめサプリをご紹介します。サプリを利用することで、ダイエットの成功率が飛躍的に高まります。
シボヘール