男40代からのメンタルダイエット!

男40代からのメンタルダイエット!

ダイエットとは「体調維持のための食事制限。規定食。」だそうです。

アメリカの有力紙「ワシントン・ポスト」の報告によると、自分が目標とする減量を達成できる人は、わずか5%だそうです。しかもその中で、相応の期間、その体重を維持できるのは10%です。つまりダイエットの成功率は0.5%です。驚愕の数字ですね?

ダイエットというと、一定の期間を我慢して目標体重を達成することだと考えてしまわないでしょうか?

ダイエットは医師免許や司法試験のように一度獲得すれば更新不要ではありません。では、一生ダイエットを続けなければならないのでしょうか?

そうではありません。ダイエットの目的は、我慢なく続けられる「食生活」を発見することです。

我慢なく続けられる「食生活」とは「食習慣」のことです。「食習慣」を変えることが本当のダイエットの成功です。

「食習慣」を変えるのは、メンタル(心の持ちよう)です、男40代からのメンタルダイエットについて詳しく説明させていただきます。

1.意志力とダイエット

①報酬と罰則

あなたの目の前に美味しいお菓子があります。これを食べることは「報酬」ですが、お菓子を我慢して健康的な肉体や魅力的なスタイルを手に入れることも「報酬」です。そして、食べ過ぎて太ったり、病気になることは「罰則」です。目の前の「報酬」ばかり楽しんでいると、将来「報酬」が得られないだけでなく、「罰則」を受けることになります。

あなたは目の前の美味しいお菓子を我慢すれば痩せることを知っていますが、中々我慢できません。よい習慣を身につけられない原因は、人が目の前の「報酬」にどうしても屈服してしまうことに原因があります。目の前に「報酬」がぶら下がっていたとしても、将来の「報酬」を得たり「罰則」を避けるために、それを断てる人が「意志の強い人」と言われたりします。

②双曲割引

このように人には「目の前の報酬を過大評価し、将来にある報酬や罰則を過少評価してしまう」という性質があります。この人間に備わった性質を、行動経済学では「双曲割引」と呼びます。あなたがダイエットに成功できないのは、この「双曲割引」という人間の性質が原因です。

この性質は狩猟採集をしていた大昔からのものです。次にいつ得られるかもわからない食べ物を見つけたら、見つけ次第すぐに食べてしまうのが有効な方法だったのです。

油断をすれば、すぐに食べ過ぎてしまう現代とは全く事情が違います。事情が大きく変わったのに人間の性質は全く変わっていないから厄介なのです。

③マシュマロテスト

「マシュマロテスト」は、1960年代にスタンフォード大学のビング保育園で4~5歳の子供を対象に行われた実験です。

園児たちの目の前にマシュマロを置いて、「目の前のマシュマロ1個をすぐに食べる」か「最長20分間待ってマシュマロを2個食べる」かを選択させた実験です。結果は3分の2の園児が待てずにマシュマロを食べてしまい、3分の1の園児が待つことができて2個のマシュマロを手にしたそうです。

この「マシュマロテスト」を受けた園児たちを長年にわたって追跡調査した結果が驚きです。

園児の時に待てた時間が長いほどSAT(日本でいうセンター試験)の点数がよかったのです。15分待つことができた子供は、30秒で脱落した子供達に比べて点数が210点も高かったのです。

更にマシュマロを待てた子供は、仲間や教師から好かれ、より高い給料の職業につきました。中年になっても太りにくく、BMIがより低く、薬物乱用の可能性も低かったのです。ニュージーランドで行われた同様の実験でも同じ結果が出ています。

2.当てにならない意志力

目の前の報酬に屈服してしまう人と、将来の報酬をしっかり待てる人たちは何が違うのでしょうか?

マシュマロを待てた園児の中にも、その後、その能力が低下した人もいましたし、待てなかった園児の中にも成長するにつれて自分をコントロールできるようになった人もいたそうですので、生まれつきの才能の違いとは言えません。

①意志の力を奪うもの

モチベーションという言葉をよく聞きます。「動機付け」などと訳されますが、このモチベーションという感情は言い訳によく使われるように継続性が無く不安定で当てになりません。この意志の力を奪うものを確認しましょう。

努力

「痩せるため、ダイエットを成功させるためには努力しなければならない。」と思いますよね?努力しなければならないと思うということは、我慢をして、やりたくないことをやらなければならないと自覚しているということです。この時点で既に意志の力をごっそり奪っていることは明らかです。

困難の自覚

「よし痩せるぞ!」と思った瞬間に頭をよぎるのは、食べたいものを自由に食べられない「困難の自覚」ではないでしょうか?それも1日や2日ではありません。1ヶ月で痩せられれば、かなり短い方です。3日坊主を待たずに決意を忘れることも珍しくありません。

否定的な感情

「食べたいものを我慢するのは精神衛生上よくない」「しっかり食べないと体に悪い」「特に体の調子が悪いわけでもない」「周りの人も似たような体型だ」「俺は筋肉質だから意外と体脂肪は少ないかもしれない」。つらいダイエットを回避しようとする「否定的な感情」は、いくらでもわいてきます。

②ドーパミンの働き

ドーパミンとは、美味しい食べ物を食べたりして快感を感じた時に放出される神経伝達物です。食べた経験のあるものならば、目の前に現れただけで、以前食べた時の美味しさが脳内で再生されてドーパミンが働き「食べたい」という欲求が生まれて行動に駆り立てられます。

ラットにドーパミンを遮断する薬物を与えた実験では、どれだけ美味しい餌があってもラットは食べようとせずに餓死してしまったそうです。

ドーパミンは何かを「欲しい」と思わせて行動させる動機付けとして働きますが、ドーパミンが事前に働かなければ「欲しい」とすら思わずに行動しなくなります。

③「認知」の効用と限界

「認知」とは現実をありのままではなく、少し違って見ることです。この「認知」を利用してドーパミンの働きを抑えることが」有効です。

実際に前出の「マシュマロテスト」では、マシュマロを「丸くふっくらとした雲」だと思うようにアドバイスすると待てる時間が2倍になりました。そして、マシュマロが「実は本物ではない」と思うようにアドバイスすると平均で18分も待てるようになったそうです。

最初の実験で待てた園児たちは、何も教えられていなくてもマシュマロから気をそらせるセンスを持っていたようです。

しかし、この「認知」にも限界がありました。「認知」の冷静さは、推論したり、計算したり、計画を立てたりする力もあります。この力を利用してマシュマロの中身だけを食べて偽装する園児もいたそうです。「認知」は自分に都合のよい理屈で許しを与えてしまう所があるのです。

3.意識することによる悩みの発生

ドイツで行われた「人は1日にどれくらい欲望に誘惑されているのか?」という実験があります。200人以上の被験者にポケベルを持たせて、1日7回、無作為に鳴らします。被験者にはポケベルが鳴った時に、どのような欲望を感じていたかを報告してもらいました。

その結果、人は1日に4時間は何らかの誘惑に逆らっていることが分かりました。この実験でわかったのは、意志力が強いと思われていた人は、誘惑に抵抗している時間や回数が、そもそも少ないということでした。

そもそも人間の意思決定は非常に不合理です。マシュマロを食べるか食べないかという決定は、確かに自分で決定した行為ですが、理由を聞かれても、うまく説明できません。マシュマロを食べてしまったのは、意志力が弱かったからではなく、食べるか食べないかの選択に迫られる意識が呼び出させる回数が多かっただけです。

意識というのは呼び出されている時点で「悩むべき問題」が目の前にあるということです。

4.習慣という無意識の行動

デューク大学の研究によると、私達の行動の45%は習慣だそうです。歯磨きをする時に「歯磨き粉の量はどれくらいにしょうか?」「どの歯から磨こうか?」などとはいちいち考えませんよね?歯磨きすることが難しいとか努力が必要だと思っている人もほとんどいないはずです。

神経科学者のデイビッド・イーグルマンは「あなたの知らない脳-意識は傍観者である」の中で、人の意識を「新聞」のようなものだと言っています。

あなたは、自分の身体の60兆個の細胞で起きていることや、何千億個もあるニューロンの電気信号のやりとりを逐一把握したいわけではありません。脳は毎秒、4億ビットもの情報を処理していますが、そのうちで意識で処理される情報は、わずか2000ビットだそうです。

脳の神経回路は、無意識の大海原の中で新聞記者のように情報をかき集めて、その要約だけが新聞のように意識に配達されているのです。

5.食習慣を変える方法

私は20Kg以上のダイエットに成功して、その体重をほぼほぼ維持しています。最大で80Kg以上の体重があった時の食事と時には体重が60Kgを切ることもある現在の食事が違うのは当然です。

家族のいない休日の昼食は、近くのスーパーで買ったカツ丼と大サイズのカップラーメンの組み合わせが好きで、よく食べていたのを思い出します。相撲取りではありませんが、逆に80Kgの体重を維持するには、その位の食事が必要だったのです。現在の休日の昼食は、サラダチキンとゆで玉子のパワーサラダです。

私の現在の朝・昼の食事メニューは、いつも同じです。夕食も決まっている食べ物の中から選択しています。食べるものが決まっているので悩む必要がありません。

食べるものの基準は糖質制限をベースにしていますが、ご飯もジャガイモもスイーツも絶対に食べないわけではありません。ちょくちょく食べていますが、80Kgの体重を維持していた時と比べれば、頻度や量は圧倒的に少ないです。病気で医者に止められているわけでも、お金が無くて食べられないわけでもありません。食べたければ、いつでも食べられます。

6.まとめ

ダイエットの目的は、我慢なく続けられる「食生活」を発見することです。我慢なく続けられる「食生活」とは「食習慣」のことです。「食習慣」を変えることが本当のダイエットの成功です。

ダイエットの成功に意志力の強弱は関係ありません。食べるか食べないかの選択に迫られる意識が呼び出させる回数の多い少ないの問題です。意識というのは呼び出されている時点で「悩むべき問題」が目の前にあるということです。

習慣とは無意識の行動です。食べるものが決まっていれば悩む必要がありません。

何事も習慣化されておらず、絶えず優柔不断に悩まされる人ほどみじめな人間はいない。そんな人にとっては、1本のタバコに火を点けることも、1杯のお茶を飲むことも、毎日起きたり寝たりする時間も、ちょっとした仕事を始めることにも、はっきりとした意志が必要である。そういう人は、大半の時間を決断もしくは後悔に費やす。-ウィリアム・ジェームス-

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